なぜ財務情報の会計監査が必要とされ、会計の専門家が対応するのかを記事にしてみた

はじめに

財務情報に対する信頼性を高めるために、法律に基づく会計監査が、一定規模の株式会社、独立行政法人、学校法人、社会福祉法人等の法人に義務付けられています。

また、法令で定められずに、任意で会計監査が行われる場合もあります。

財務情報は、法人によって会計基準や法令が異なるため、財務諸表や計算書類などとよばれます。

財務情報は、企業、組織などの財政状態や経営成績、キャッシュ・フローの状況等に関する情報を提供するために作成されるものであり、投資者や金融機関等の企業、組織などのステークホルダーにとって重要な意思決定の材料になります。

重要な意思決定の材料になるため、一定規模の企業等はステークホルダーが多いため、会計監査が制度的に義務付けられているといってもよいと思うのですが、今回の記事ではもう少し深堀していきたいと思います。

ステークホルダーは財務情報を必要としている

会社には、必ずステークホルダー(株主、債権者、取引先、従業員、国など会社内外の利害関係者)がいます。

私自身、初めてステークホルダーという言葉をみたとき、あまりピンとこなかった記憶があるのですが、会社にかかわる「登場人物」といってよいかと思います。そのため、「登場人物」がいるのは当然のことです。

株主は配当や値上がり(インカムゲインやキャピタルゲイン)、会社の成長等を検討するため、債権者は利子の支払いや元本の返済が可能か検討するためなど、各々のステークホルダーは財務情報が必要となります。

ところが、ステークホルダーは、その財務情報の大元の情報に直接アクセスすることができず、また、アクセスする権利がある場合でもその情報は専門的かつ量が膨大であり、会計という専門領域に長けていなければ理解することは難しいことがあります。

ステークホルダーは、財務情報にアクセスすることができても、大元の情報にアクセスできない、または理解することが難しいとなると、情報格差が生じるとともに本当に正しいのかわからないことになります。

そこで、ステークホルダーは、会計専門家に会計監査を必要としているということになります。

財務情報に会計監査を必要とする4つの条件とは?

ひとつの会社があるとして、100%の株式を一人のオーナーが保有し、それが隣町という近隣で従業員全員の顔がわかる規模であり、金融機関の借入もない無借金状態であれば、会計監査は法令上義務付けられてもいないし、必要ともされていないかと思います。

端的に、「実際問題としてすべての会社に会計監査に義務付けられていないのは?」という問いに対する答えは、冒頭で同じように「法令で義務付けられていないから」といえますが、答えを抽象化すると、「利害の対立」、「重要性」、「情報の複雑性」、「遠隔性」という4つの条件を満たしていない場合だからといえると思います。

逆に言えば、会計監査の必要なときは、「利害の対立」、「重要性」、「情報の複雑性」、「遠隔性」という条件を満たしているときといえます。

利害の対立

株主も金融機関もみんな、会社の発展してほしいという意味では同じ思いかもしれませんが、お金を拠出し、リターンを意図している以上、利害関係があり、対立しやすい関係にあります

重要性

ステークホルダーは、会社が開示する情報を基に意思決定をします。その情報のなかでも財務情報は大きなウェートを占めており、それが虚偽であるとすると、ステークホルダーは大変な損害を被ることになります。

意思決定に重要な情報は、保証されている必要があります。

情報の複雑性

会社が保有している情報が複雑であるとすると、複雑であることに対応できる専門家が確かめる必要性が生じてきます。

そのため、公認会計士という会計の専門家が必要になってきます。

遠隔性

日本は、海外投資家の資金を必要とする現実があります。

そのため、ステークホルダーは世界中にいることになり、物理的距離があり、直接情報を確かめることが難しい、または言語の違いからスムーズに直接情報を確かめることが難しいこともあります。

具体的に説明させていただきましたが、遠隔性がある場合は監査が必要とされています。

おわりに

会計監査を必要とする4つの条件はすべて満たしたときというものではなく、帰納法的に整理されたものと考えていただければよいのではないかと、筆者は思っています。

独立行政法人や学校法人等には上位の機関や法律等に基づいた補助金を拠出する機関が存在し、物理的距離があまりなく、「遠隔性」は乏しいからです。

筆者は、情報の保証という意味での、公認会計士資格の活用をあまりうまくできていませんが、監査が必要とされる条件というものを記事にさせていただきました。

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